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おすし温めますか?蒸し寿司は京都の厳しい冬を乗り切るためのライフハックか!?

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あなたは、お寿司を買う時「温めますか?」と聞かれたらどう思うだろう。きっと何を言ってるんだ?と困惑するだろう。そして脳内でマービン・ゲイ(邦楽派ならOfficial髭男dism)のWhat’s going onが流れているはずだ。
だがしかし、実際に京都には蒸し寿司という料理が存在しており、それは蒸籠でホカホカと温められている。

果たしてこれは、寿司への冒涜か、あるいは京都の厳しい冬を乗り切るためのライフハックか…。
今回は、京都の知られざる食文化「蒸し寿司」について考えたいと思う。

蒸し寿司はどこから来たのか

はじめに言っておくと、「蒸し寿司」は握り寿司ではない。ちらし寿司だ。マグロや光ものといったネタは基本乗っていない。

発祥について調べてみると諸説ある事がわかった。京都・大阪説と長崎説だ。そして、この3エリア以外の西日本エリアでも食べる習慣がある。

京都・大阪発祥説

幕末に京都や大阪で考案された、というこの説が「蒸し寿司」界では有力のようだ。
元は大きな箱に盛ったちらし寿司を蒸籠で蒸したものを、芝居見物の食事として取り分けて食べていたものが、のちにお茶碗に盛って提供されるようになった。

長崎発祥説

長崎では、蒸し寿司は郷土料理「温ずし(ぬくずし)」ととして親しまれている。
長崎の肥前藩邸に出入りしていた四国伊代藩士の吉田吉宗信武が茶碗蒸しにハマり、茶碗蒸しと蒸し寿司のセットメニューを考案したのが始まりだ。忙しい人にも簡単で美味しいものを食べてほしいと作ったものなんだそう。
吉田吉宗信武…優しい。ちなみに海原はるかかなた師匠みたいな名前だけどコンビ名ではなく、吉田吉宗信武はおひとり様だ。

おはぎ
おはぎ
どちらの説にしても温かいごはんを食べてほしいという思いからできたメニューっぽいね

蒸し寿司を求め、冬の京都へ

京都や大阪の蒸し寿司は、秋から冬の時期にだけ食べられる季節限定メニューだ。
昔は提供するお店も多かったそうだが、今では数が減っている。
私もこの時期に訪れると必ず食べる。せっかくなので、今回は私のお気に入りのお店を紹介しよう。

やや気怠い地元感がいい。新京極にある乙羽すし

京都の繁華街、河原町エリアにある乙羽すし。ここが私の行きつけ。
ものまね芸人のコロッケさんもお気に入りのお店だ。
四条通りから南北に延びる新京極商店街を入ったすぐのところにあり、錦市場からも近い。さらに右隣はタク旨グルメで紹介されたロンドン焼き、左隣は女性に人気のコエドーナツだ。つまり今風に言うとタイパが非常にいい立地。

もちろん、味もお店の雰囲気も気に入っている。
蒸し寿司の時期になると、店前の蒸籠からもうもうと、もうもうと湯気がね…。

うーん、私のカメラセンスが無さすぎてこの写真では全く伝わらないけど、濛々と湯気が出てよっしゃ蒸し寿司キメとくか!!ってなるんだよ、実際は。

お店の入り口は、テイクアウトの受付とレジを兼ねていて、ベンチに人が座っている事があるが、そのまま店内へ。見て、これ。超渋くない?雰囲気最高でしょ。あぁ好き。この感じは新しく作ろうったってそうはいかない。そして、店内は京都らしく鰻の寝所スタイルの縦長である。

お寿司屋さんっていうと、ちょっと緊張しちゃうって人もいるかもだけどここはカウンターじゃないお寿司やさんでメニューも巻物とか棒鮨がメイン。ちょっと東京にはないスタイルだ。

お客さんは地元っぽい人も結構いるし、店員さんもベテランって感じで、いい意味で気怠い。ここだけ時間がゆっくり流れてる気がして落ち着く。

そして注文するのは、もちろん蒸し寿司。お汁はついてないから別で注文を。

蓋を開けると、一面の錦糸卵にグリンピース。
お寿司にグリンピースって昭和なのか、関西らしさなのか全然わかんないけど、渋い。一見どんぶりが小ぶりに見えて、まぁこれが結構食べ応えある。

ふんわり錦糸卵の下は小さめにカットされた穴子たっぷりのちらし寿司。
蒸す事で、全体がふんわりするし、酢飯のお酢もマイルドに。食材それぞれの香りも増して、もう普通のちらし寿司には戻れないって感じ。ほんのりあまい上品な味付けも、あー京都やー😩💓ってなる。

乙羽すしで蒸し寿司が食べられるのは、10月から3月中旬ごろまで。

テイクアウト用の蒸し寿司もあるから、お土産や帰りの新幹線で食べる用に買うのもありだ。普通のお寿司も美味しい。

他に京都で蒸し寿司を出してるのは、「千登利亭」、「ひさご寿し」、「いづ重」あたりが有名かな。いづ重は鯖姿ずしで有名な祇園「いづう」で修行した方が明治時代に開いたお店でこちらの鯖寿司も有名。

お家や東京で食べられる蒸し寿司

蒸し寿司食べてみたい!!って思っても、そんなバッチリのタイミングに行けるとは限らないのが世の常。しかも時期を逃すと来年まで食べられない。
と思いきや、実は通販という手があるんだなー。

長崎発祥・吉田吉宗信武が開いたお店「吉宗」の蒸し寿司

長崎発祥説で登場した吉田吉宗信武師匠のお店「吉宗(よっそう)」、実は今も存在する。しかも蒸し寿司が年中食べられる。
銀座店は美輪明宏さんがTVで何度も推すほどお気に入りだし、さらにいうとマツコの知らない世界にも取り上げられた事がある。

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まいこ
まいこ
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ネット通販もやってて、蒸し寿司だけでなく茶碗蒸しもお家で食べられる。

「BRUTUS」で準グランプリ獲得!!柿の葉寿司で有名なゐざさの蒸し寿司

私は新幹線で帰る日に合わせて予約するほどここの柿の葉寿司好きなんだ。他のも食べたことあるけど、「ゐざさ」が一番好き。
そんな奈良の人気柿の葉寿司「ゐざさ」がレンチンできる「蒸し寿司」出してるって知ってた?しかも、オシャレ雑誌「BRUTUS」のお取り寄せ特集で準グランプリを獲ったっていうじゃない。
これが、その賞を獲った「笹の薫り」って蒸し寿司。

笹の葉で包んだお寿司なんだって。これはこれで美味しそう。贈り物にも喜ばれそうだよね。

オーソドックスなタイプや「笹の薫り」とのセットも。ちらし寿司ってこともあり、お雛様用に贈る人もいる。

どう?あったか京都グルメ「蒸し寿司」食べてみたくなった?
結局のところ、寒さを乗り切るためのライフハックが始まりでななかったけど、実際冬しか食べないし、食べると「ほわほわ〜」になって幸せになれるので、これはもうそういう事でいいんじゃないかと思う。
あと、めっちゃ美味しいから全然寿司への冒涜じゃないし、みんなもぜひ食べてみてー。

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乙羽すしのお店情報